企業経営の未病改善に向けた取組が進んでいる!

私たちの寿命は医療の発達と共に延び『人生90年』と言われる様になりました。
その一方で、誰もが平均寿命まで要介護にならず、自立した人生を過ごせるかと聞かれれば答えはYESとは言い難いのです。
団塊の世代が後期高齢者に差し掛かろうとしている現在、企業が目指すべきは、
従業員の健康寿命を延ばす備えです。健康寿命を延ばす為の備えとして企業が出来る事と言えば、病気になる前の体の不調、
いわゆる未病に対する取り組みを本格化させる事です。では平均寿命と健康寿命の違い、そして未病との関連とは、どの様なものでしょうか。
また未病に対する具体的な取り組みとは、どの様なものでしょうか。

未病を放置すると健康寿命が短くなる

人間の体は『ここまでが健康で、ここからが病気』という具体的な区別を付ける事が出来ません。
健康と病気との間で、連続的に体の不調が起こり、連続的な不調が積もる事で病気になります。

この連続的不調を『未病』といい、病気と確定してないのですが、体のどこかに日常生活に支障をきたす
サインが現れている状態
を指します。
疲れやすい、夜眠っても寝た気がしない、手足が冷える、肩がこる、食生活が乱れる、胃がもたれるなどです。

未病は、生活習慣病や、病気にかかりやすい体質を作りやすいと言われており、これがひいては
健康寿命の延ばす妨げになっているのは明らかです。

’16年度の厚生労働省のデータによりますと、健康寿命は男性が72.14歳、女性が74.79歳と、
平均寿命を12年~15年下回る
事が判っています。

つまり自立して自らの意思で何でも出来る年齢から10年以上は、認知症など何等かの不自由さを
背負って生きていかなくてはいけない事になるのです。

世の中の高齢者の望みは『自らの手で終活し、ピンピンコロリ』と言いますが、彼、彼女らの望みを妨げているのが
『長年の未病を放置していた』事と言っても過言ではありません。

昭和の時代には、二日酔いでも翌朝出勤、無理な姿勢で長時間労働も当たり前にありましたが、
今ではこれらが未病の原因になり、高齢者の健康寿命を縮めています。

では具体的に企業や自治体がやっている未病への取り組みは、どの様なあるのでしょうか。

産業保健師の存在

皆さまの事業所、会社には常駐もしくは非常勤の産業保健師さんはおられますでしょうか。

保健師と言うと、保健所などの行政機関で働く人や、学校、医療機関、訪問介護ステーション、
福祉施設で働く人というイメージがあると思います。

ですが健康への意識が高い事業所や信用金庫では、常勤の産業保健師を雇っておられます。
常駐の産業保健師の比率は、会社の福利厚生事業で雇う事になるので、保健師の比率にして8%と低く、
保健師の7割が行政機関に属しているだそうです。

産業保健師の役割は『社員が病気になる前の予防』です。
健康診断と事後管理や社員のストレスチェック、職場の換気、エアコンの温度チェックまで、
社員の『未病のプロ』として活躍します。

社内で健康セミナーを開く事も産業保健師の役割の一つですが、事業所によっては
『健康診断の事後管理をする人』という位置づけになっている所もある様です。

保健師の意見によると、生活習慣病対策やマネジメント、メンタルヘルス対策を重点的に行いたいが
事業所の方針で出来ないという所も多々ありました。

事業所の規模が1000人以上の所では、配属されている可能性が高いとされる産業保健師ですが、
健診結果をチェックするだけの人という位置づけでは勿体ないと思います。

保健師の中でも、事業所に配属されている方は8%、その中でもフルに業務されている方は、ごくわずかです。
常駐派遣に関わらず、福利厚生で産業保健師を雇われるのでしたら、未病のプロとして
役割を生かすべきではないでしょうか。

自治体が後押しをするケースも

企業ではありませんが、未病への取り組みが本格化しているのが神奈川県です。
神奈川県では、未病に対する取り組みとして、自分の健康は自分で管理するアプリ
『マイMY-BYO(未病)カルテ』を’16年からリリースしています。

’19年現在利用者が100万人を突破しているこのアプリは、パソコン、スマホ両方から使用する事が可能で、
神奈川県内在住の人と、神奈川に通勤する人が使えるアプリです。
民間の、お薬手帳アプリ各社、母子手帳アプリ各社と連携し、学校検診の結果とも連携出来ます。

家族の健康状態をビックデータで管理し、災害時にスマホ一つ持てば、健康状態と、
常備薬がすぐに判る様になるという仕組みです。

導入に先立ち、’16年2月から1カ月間、被験者345人にアプリと体組成計と歩行強度計を配布し、
行動や体重などをスマホに記載し、定期的にスマホに登録した調剤薬局に行き薬剤師さんの
アドバイスを貰うという実験を行いました。

すると被験者の方から『今後も定期的に薬剤師の方から健康に関するアドバイスを貰いたい』
という声が聞けたというのです。
この実験結果を経て、このアプリは本格的に導入となりました。

事業所が小規模で、産業保健師の導入が難しいという所でも、都道府県がこの様な取り組みを行えば、
個人事業主でも未病への取り組みが用意になり、薬剤師や医師がきめ細やかなアドバイスを
出来るのではないでしょうか。

未病への取り組みは、健康寿命を延ばす為には欠かせません。
人生90年と言われる現在、健康寿命と平均寿命の差が縮まり、未病が少しでも減る事が
私たちの課題でもあると思います。

アラーミー事務局

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