中小企業で実際起きているマタハラ問題

働く女性が妊娠、出産というライフイベントを経るうえで、避けて通れないのがマタニティー・ハラスメント、いわゆるマタハラです。

マタハラとは、妊娠や出産、子育てなどを契機にして、精神的・肉体的な嫌がらせを受けたり、解雇や雇い止め、自ら退職するように仕向けられるなど、不当な扱いを受けることを意味します。

マタハラ問題が表面化する中、2017年に法改正が行われ、事業主がマタハラを防止するための必要な措置を講ずることが義務化されました。

しかし、まだまだその取り組みが浸透していないのが実情です。実際の事例を取り上げながら、マタハラ問題について考察していきましょう。

マタハラには2つのタイプがある

厚生労働省が「妊娠したから解雇は違法です」と強い口調で周知するように、

妊娠・出産・育児休業・介護休業などを理由とする解雇などの不利益な取扱いは、

男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法という法律で禁止されています。

さらに同省では、マタハラを2つのタイプに分類しています。

 

1.制度等の利用への嫌がらせタイプ

女性が妊娠、出産の際に利用可能な制度を取得するにあたって嫌がらせ行為をするタイプのマタハラです。

制度を利用することで解雇や不利益な状態にすることを示唆したり、制度そのものの利用をさせないような行いをすることを指します。

また、制度の利用に関係して嫌がらせ行為を行うことも該当します。

代表的なのが産休・育休の取得に対するもので、

「育休を取るのなら、もう会社に来なくていいといわれた」

「育休後復職したら、減給された」というケースが挙げられます。

 

2.状態への嫌がらせタイプ

妊娠したことや、それに関するさまざまな状態(つわりで体調が悪く、仕事の効率がおちたなど)への嫌がらせ、不利益な扱いを連想させる発言などをすることです。

「つわりぐらいで休めていいねえ」「あなたの妊娠で、周囲は迷惑してる」などの発言が、このタイプに当たる可能性があります。

妊娠・出産後に降格された

中国地方の病院で、副主任として働いていた女性。患者の自宅を訪問してリハビリをする、訪問リハビリ業務に従事していました。

妊娠が判明後、身体的負担の軽い院内の業務への配置転換を希望したところ、副主任から降格させられます。

その後、産休・育休を終えて復職しても副主任へ戻ることができませんでした。

外見を抽象する言葉での嫌がらせ

あるファイナンス会社の男性上司が、妊娠中の女性部下に「胸が大きくなったね」「腹ぼて」と発言しました。

この発言により、男性上司は減給・始末書の提出などのけん責処分を受けることになりました。

男性上司は軽い気持ちでの発言だったようですが、マタハラだけでなくセクハラとも取られない不用意な発言とみなされた事案です。

中絶まで強要!?妊娠で解雇される

私立幼稚園の先生が、雇用主である園長に妊娠を報告したところ、中絶や退職をほのめかされるというマタハラ事案がありました。

一方的に「妊娠したせいで仕事ができなくなったのは、社会人として無責任だ」などという発言をあびせ、先生を解雇しました。

女性視点の福利厚生を

少子高齢化が進む中で、本来なら喜ばれるべき子どもの誕生が、マタハラという形でおとしめられるのは悲しいことです。

マタハラが横行するような会社は、対外的な企業イメージの失墜にもつながります。

優秀な女性が妊娠、出産しても、戻ってくる場所があれば、戦力として活躍できることは間違いありません。

女性がのびのびと働ける環境づくり、福利厚生の整備が欠かせないでしょう。

アラーミー事務局

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